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比婆山から日向山の眺望(景観)

安来には古事記に言い伝わる国生みの大母神・伊邪那美大御神(イザナミノミコト)の神陵があります。

古事記には「かれその神避りし伊邪那美の神は、出雲の国(現在の島根県)と伯伎の国(伯耆の国、現在の鳥取県)の堺、比婆の山に葬りき」と記されています。諸説ありますが古事記が示した場所はここで間違いないと思います。(詳しくはWikipediaへ

私はここを日本で最も尊い場所だと思っています。この国と神々を産んだ神様ですから、私たち日本人の母なる大地の大地母神様でもあります。御神陵は山頂の奥宮にあります。

今日は比婆山から日向山の眺望をあらためて確認することも含めて参拝してきました。ちなみに比婆山には大母神の御陵という以外にも古代ロマンがたくさん詰まっています。


ロマンその1.「逆転地場」
比婆山は130万年前の「松山逆帯磁期(現在とは地磁気が反転していた時代)」の火山活動によって形成された玄武岩を主とする山であり、太古の逆転磁気を帯びています。そのため、一帯は強い磁場帯であり、方位磁石は正しい方位を示しません。山全体が神域となっています。ちなみに岩水からしたたる水はミネラルが超豊富です。(煮沸して飲みましょう)



ロマンその2.「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」
日本最大級の玄武岩柱状節理がご覧になれます。有名な玄武洞よりも大きいと島根大学の教授が調べていました。(伯太玄武岩と言うそうです)



ロマンその3.「
玉抱石(たまがかえいし)
山頂付近になぞの穴だらけの岩が一部にゴロゴロしています。玉抱石と言われ、この岩に子授けのお願いをすると子を授かることができると古来より信仰されてきました。



ロマンその4.「陰陽竹(いんようちく)」
山頂付近にはさらに謎の植物が自生しています。竹と熊笹が合体したような植物で「陰陽竹」と名付けられ、県の天然記念物に指定されています。ここにしか生えていないそうです。その昔、イザナミノミコトがこの山へ登る際に使用した杖が根付いたものと言い伝えがあります。実際のところはどうなんでしょう。磁場の影響でしょうか?


ロマンその5.「神籠石伝説」
昭和12年、比婆山は原始信仰の山であり、7合目付近を囲うように神籠石(ストーンサークル)の存在を確認したという調査結果が書籍にまとめられました。私、「神籠石」というのは、単体の巨大な岩か何かだと思っていたので、山の中を探し回っていたことがありました。この書籍を読んでストーンサークルだったと知りました。どうりで見つからないと思いました。(書籍のリンク
しかし現在、神籠石がどれの事なのか今は木々が茂ってよくわかりません。


他にも山頂付近に湧き出る水を産湯に使えば、子が丈夫に育つ、母乳が良く出るなどの言い伝えや、安産子授けのご利益等のお話がありますので興味がある方はぜひ調べてみてください。

本題の比婆山から日向山の眺望です。尼子道(かつて比婆山を信仰していた尼子氏が参拝のために利用した参道)側の山頂付近からの一枚です。奥の山が日向山方面です。


あの尾根沿いに風車が並び建つことになります。こうして見ると近い。山頂付近は木々が茂っていますし、参道の途中で木々の切れ目からは上写真のように見えます。景観が気になるならないは個人差があると思います。騒音は4000kw級なら届きそうです。鎮魂の御神陵地ですので騒音はよろしくないと思います。遮音カーテンを山に設置してもらっては余計に景観がよろしくないので、四六時中の騒音は神様にはご不憫かもしれません。また、低周波もここへ届きます。風力発電の導入が日本よりも進んでいる欧米では風力タービンの低周波の研究も進んでいます。低周波は何十キロ先までも届くことが今ではわかっているのです。(フィンランド環境保険協会 https://syte.fi/)残念ながら日本は驚くほどに遅れていて、環境省は因果関係は認められないとし、被害者の声に耳を塞ぎ救済することはありません。環境省に再エネ議連が再エネビジネス促進のため、規制緩和の圧力をかけているのをニュースでも見ましたエネ庁に圧かけてますし、なかなか法整備は難しいでしょう。

16時が過ぎていましたので、日向山のほうへ日が沈んで行きました。


お賽銭箱がしばらく見当たらないのですけど、どこへ行っちゃったんでしょう?スタンプボックスへとりあえず預けておきました。


境内の掃き掃除も終えて一休みしていると、気持ちの良い風が日向山方面から吹いてきました。


比婆山はこの地域の方たちが大切に守り続けてきた山です。知れば知るほどその魅力に引き込まれていきます。過疎衰退していても皆が協力して修繕したりしています。そこに突然、東京からやってきた会社が、地権者、土建者たちに大金話を持ち掛け、環境配慮書を公表する。そこまで話が具体的になってしまっては当然、賛成派と反対派に分かれた軋轢が産み落とされる。先に地域との合意を済ませてから具体的な場所やお金の話をすべきではないでしょうか?環境アセスが、かえって地域に混乱を招いている気がしてなりません。

下山途中に鷹入山が良く見えましたので一枚収めました。






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