先日、JRE(ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社)さんより、再公開質問状に対する回答が届きましたので、公開いたします。以下は紙媒体を文字認識で読み取ったものですので、一部誤認識があると思います。下部に原本ファイルを添付しています。
【 → 再質問状はこちら】
全体的には、保安林を解除するために厳しい条件をクリアするという内容が盛り込まれています。しかし、国は再エネを推進するために、より手続きを簡略化してきた背景があります。
↓↓
保安林解除を迅速化?森林破壊進める再生可能エネルギー
1時間12分辺りから抜け道が多い森林法の問題について話し合われています。
↓↓
第15回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース
保安林の解除自体、経産省が進める再エネビジネスのための出来レースにしか思えません。
(以下、回答全文)
神話の里と豊かな自然を守る会(旧:日向山・大出日山の風力発電を考える会)
共同代表 木村良臣様、ファティフ イムラン様
令和5年6月30日
ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社
公開質問状に対する回答について年5月18日付で送付いただきました公開質問状につきまして、以下します。転載などにより本回答を公開する際は、回答全文を参照するようます。
記
1、2.先の回答における「厳しい技術的基準を満たすこと」とは、保安林解可手続きを指しております。保安内の土地に風力発電機等を設置すは、保安林の指定の解除が必要であり、解除に当たっては、土地の開発面積といった観点からの審査に加え、一定の重要流域の有無等の技術的基準よる厳格な審査がなされます。これらの要件や審査基準を「厳しい技術的と表現しております。なお、これらの要件や審査基準の詳細については合和3年9月付林野庁治山課「保安林の指定解除事務等マニュアル(風力編)」をご参照ください。
3. 弊社の実例としては、JRE 七戸十和田風力発電所、第二中九州大仁田山風力発電所、JRE 大分別府湾風力発電所については上記のような厳格な審査プロセスを経て保安林解除し、運転または建設している発電所です。
4.上記問1、2に対する回答のとおり保安林解除要件を満たすことが「厳しい技術基準」に従うということでございます。保安林の指定の解除に当たって農林水産大臣の許可が必要となる重要流域の該当要件の一つとして「水源のかん養」が挙げられております。
5. 工事期間中においては、工事保険(人災、火災、水災、落雷、盗難等の不測かつ突発的な事故により、工事の目的物や仮設物等に生じた損害を補償するもの)、および賠償責任保険(工事に起因して発生した対人・対物事故にかかる弊社の法律上の賠償責任を補償するもの)に加入しております。運転期間中においては、火災保険、賠償責任保険等に加入しております。
6. 弊社および第三者の調査の結果、事業に起因する災害であると判明した場合には、生じた被害に対し補償をさせていただく考えです。また、既存風力発電所においては、土地契約書にて、地権者様と弊社の双方合意のもと定義されております。
7. 弊社の風力発電所の維持管理については、経済産業省の「主任技術者制度の解釈及び運用(内規)」に従い発電所の周辺において事業所を設置し、子会社であるJREオペレーションズ株式会社の職員等が常時勤務し、日常的な遠隔監視を実施して発電所の運転状況を常時把握しており、異常発生時にも即時対応できる体制を構築しております。点検に関しては、月次点検と年次点検を電気事業法第42条に定められた保安規程に基づき実施しております。風車の点検に関しては頻度や方法が経産省の指針で定められているため、それに則り風車メーカーと共同して実施しております。また、強風や地震などが発生した場合には臨時点検も実施しております。
8.環境影響評価法の手続きは、事業者自らが、事業が環境にどのような影響を及ぼすかについて、あらかじめ調査、予測及び評価を行い、その結果を公表して住民の皆様、地方公共団体などからご意見をいただき、それらを踏まえて、環境保全の観点から、よりよい事業計画を作り上げていくことであり、弊社の事業の是非の判断を外部に求めることはございません。一方で、方法書説明会でご説明した通り、法令に則って事業に必要な手続きを進める中で、保安林解除に代表されるように関係各所の同意をいただく事項もございます。
9. 弊社の既存風力発電所においては、環境影響評価法に基づき、地方自治体からの意見を受けて外部専門家で構成される経済産業省の環境審査顧問会風力部会において方法書の審査を受けております。
10. JRE 折爪岳南第一風力発電所においては、風力事業で新設する道路を道として地元の森林組合に活用してもらうことで、これまで管理が行き届いていなかった山林が施業しやすくなったとお聞きしております。林業の活性化が新規雇用の創出や人材育成に繋がるものと考えております。
11.弊社の風力発電所の管理は、弊社子会社である JRE オペレーションズ株式会社が実施しております。2023年5月末時点でJREオペレーションズ株式会社の在籍者数は87名で、発電所の運営により多くの雇用が創出されております。87名のうち、発電所所在地に於ける雇用は48名でございます。又、維持管理業務等を地元業者に発注することにより、地域の雇用機会創出と経済振興にもつながっております。
12.地域での取組実績については、これまでの事例として、非常用蓄電池の提供、清掃活動の参加、祭事・ポランティアへの参加、獣害対策事業への寄付、企業版ふるさと納税、発電所見学等様々な施策を実施しております。他にも「次世代を担う子供たちへの支援」をテーマに、奨学金の支給(高校生、高専生向け奨学基金の設立)、ランドセル購入費用補助、再生可能エネルギーに関する学習コンテンツ付ノートの無償配布等を実施しております。上記に限らず地元特性にあった内容とするために、地元の皆様のご意見を参考に検討してまいります。
13.JRE 鶴岡八森山風力発電所における実例としては、地元自治会および鶴岡市が主する「孟宗まつり・里山あるき」が毎年春に、風車サイトの近隣で開おり、郷土料理を楽しむイベントとして例年数百人規模が参加し賑わいを見せてります。その際に八森山の風車の景色を楽しめたといったコメントもります。また、風力発電所の設置による経済効果については、受変電設管理業務、除除雪管理棟維持(清掃、廃棄物理、浄化槽点地元業者の新たな業務として創出されております。
14.プロジェクトファイナンスにより資金調達を行っている場合は、金融機関からの要請により土地契約上で一定の条項を盛り込むことが必要になり、ご指摘の点につきましても金融機関からの要請を踏まえた条項となります。当該条項は、万一電事業者が破綻した場合でも金融機関はこれを代替して事業を遂行うにすることを目的としたものであり、事業の継続性を担保・補強するものです。一方で、(仮称)大日山・日向山風力発電所事業については現状プロジェクトファイナンスを予定しておらず弊社親会社のグループ会社からの資金調達を予定しているため、土地契約上で金融機関から要請される条項は生じない見込みです。
15. 事業計画については、現在は計画地が風力発電事業の適地かどうかを調査している段階です。今後、環境影響評価や現地調査の結果並びに現下の経済情勢や将来見通しを踏まえて具体的な開発計画を策定してまいります。尚、撤去費用の積み立て方法については、資源エネルギー庁の「事業計画策定ガイドライン(風力発電)」および「廃棄等費用積立ガイドライン(2023年4月改定)」を参考に事業計画に盛り込んでまいります。なお、その積立金は事業終了後の撤去以外の用途に使われることはございません。
16.保安林解除にあたり、調整池や排水施設等の規模についても、国や県の関係機関との協議および指示のもと決定してまいります。
17.代替施設とは、森林法施行規則第48条第2項第2号に掲げる施設であり、「保安林の指定解除事務等マニュアル(風力編)」には、例として調整池が記載されております。
18.管理道については、地権者様の意向によるなどの例外を除き、原則として業事業者と共用して行く方針です。
19.その場合、管理道部分は保安内作業許可を申請する予定です。
20.風力発電施設の設置により土地を改変する面積については、今後の調査を踏まえて設計を検討してまいりますので、現時点では未定でございます。ただし、4MW級の風車であれば、各風車ヤード面積が3,500m程度になるものと想定しております。
21.風力発電施設の整備計画のレイアウト図については、今後の調査を踏まえ配置計画を検討いたします。なお、準備書の住民説明会までには風車配置の見通しを立てた上で、詳細なレイアウト図の説明を行う予定です。
22、23.下流域の治水対策については、森林法に基づく協議において、河)の協議も必要になってまいりますので、当該協議を踏まえて計画いたします。保林解除・林地開発許可を取得するためには、審査基準に則り下流域の流を超えない計画とすることが求められております。
24.環境影響評価法に基づく現地調査を踏まえた予測・評価の結果および森林法に基く河川管理者との協議を踏まえた開発計画とすることで、濁水が下流い防災措置を講じてまいります。
25.事業予定地における土地の特性については、関係行政とすでに確認を進後の現地調査の結果も踏まえて必要な対応を検討してまいります。石流の対策については、森林法、河川法、地すべり等防止法、砂防注びその他条例等に則り、関係行政と協議を行い、専門家による審査て十分に対策された計画を策定してまいります。以上